高校数学でよく出題される展開の問題。今回は、(3x-2y)⁴をどのように展開するかについて、丁寧に解説します。展開の方法が分からないという方に向けて、具体的な手順を紹介していきます。
展開をするための基本的な考え方
まず、(3x-2y)⁴を展開するためには、二項定理を使います。二項定理は、(a+b)ⁿの形の式を展開するための公式で、非常に有用です。この公式を使うことで、複雑な式も簡単に展開できます。
二項定理を使った展開の手順
二項定理は以下の形で展開できます。
(a+b)ⁿ = Σ (nCk * a^(n-k) * b^k) (k=0からnまで)
ここで、nCkは「nの中からkを選ぶ組み合わせの数」で、aとbはそれぞれの項に対応します。今回は、a = 3x、b = -2y、n = 4ですので、式は次のように展開されます。
(3x-2y)⁴の実際の展開
では、実際に(3x-2y)⁴を展開してみましょう。二項定理に従って、次のように計算します。
(3x – 2y)⁴ = Σ (4Ck * (3x)^(4-k) * (-2y)^k) (k=0から4まで)
これを計算すると、各項は以下のように展開されます。
- k=0: 4C0 * (3x)⁴ * (-2y)⁰ = (1) * 81x⁴ * 1 = 81x⁴
- k=1: 4C1 * (3x)³ * (-2y)¹ = 4 * 27x³ * (-2y) = -216x³y
- k=2: 4C2 * (3x)² * (-2y)² = 6 * 9x² * 4y² = 216x²y²
- k=3: 4C3 * (3x)¹ * (-2y)³ = 4 * 3x * (-8y³) = -96xy³
- k=4: 4C4 * (3x)⁰ * (-2y)⁴ = 1 * 1 * 16y⁴ = 16y⁴
したがって、展開された式は次のようになります。
(3x – 2y)⁴ = 81x⁴ – 216x³y + 216x²y² – 96xy³ + 16y⁴
展開のポイントと注意点
展開を行う際のポイントは、まず二項定理の公式を正しく適用することです。また、係数の計算ミスや符号の間違いには注意が必要です。計算を一つ一つ確認しながら進めることが大切です。
さらに、式の中で同じ形の項がないかを確認し、整理しておくことも重要です。この問題では、すべての項が異なる形になっているため、整理は必要ありませんが、他の問題では同様の項をまとめることが求められることもあります。
まとめ
(3x-2y)⁴を展開する際は、二項定理を使って一つ一つの項を計算していきます。計算に慣れるために、同様の問題を何度も解いてみると良いでしょう。展開の手順を理解し、実際に手を動かして計算してみることが、展開の力をつけるための近道です。
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