静水に対する速さ5.0m/sの船が川を渡るときのベクトル解析と航路の計算

物理学

船が川を渡る問題では、船の速度、川の流れ、そして船の進行方向をベクトルとして考える必要があります。この問題では、船首を流れの向きと垂直にした場合に、どの方向に船を向ければ対岸に真向かいの位置に到着するかを求めるものです。この記事では、この問題の解法をベクトル解析を用いて詳しく解説します。

問題の理解とベクトルの設定

問題では、静水に対する速さが5.0m/sの船が川を渡ります。川の流れの速さは2.5m/sで、川幅は75mです。船が流れに真横に進むように、船首をどの方向に向けるべきかを考えます。

まず、船の進行方向をY軸、川の流れをX軸に設定します。船の速さ5.0m/sは、Y軸方向の成分として進み、川の流れ(2.5m/s)はX軸方向に影響を与えます。船首を進行方向から30度上流に向けることで、流れによる横への力を打ち消し、真向かいに到達できるようにします。

船の進行方向と流れの補正

船が進むべき方向をベクトルで表すと、船の速度ベクトルは5.0m/sの速さで進行しますが、流れが船を横に押すため、船首を少し上流に向ける必要があります。この時、流れに直角な方向から30度上流に向けることで、X軸方向に流れによる影響を相殺できます。

30度上流に向けることで、船の進行速度に対して、川の流れを打ち消す方向に力を加えることができ、最終的に対岸に到達したときには真向かいの位置に到着します。

ベクトルの図を描く

ベクトルを図にすることで、船が進むべき方向を視覚的に理解できます。船の進行方向は、静水に対する速さ5.0m/sのベクトルとしてY軸に沿って描き、川の流れはX軸方向に2.5m/sのベクトルを描きます。船首の方向は、このX軸方向の流れを打ち消すために、30度上流に向ける方向になります。

図にすると、船の速度ベクトルと川の流れのベクトルが合成され、船が真っ直ぐ進むためには船首を上流に向けることが必要であることがわかります。

船の進行速度と到達時間

船が川を渡るのにかかる時間は、川幅(75m)と船の進行速度(5.0m/s)から計算できます。船の進行速度が5.0m/sであるため、川を渡る時間は次のように計算できます。

渡る時間 = 川幅 / 進行速度 = 75m / 5.0m/s = 15秒

したがって、船が対岸に到達するためには約15秒かかります。

まとめ

船が川を渡る際、川の流れに対抗して進むためには、船首を流れに直角な方向から30度上流に向けることが必要です。このようにベクトル解析を使って問題を解くことで、流れによる影響を打ち消し、真向かいに到達することが可能になります。最終的に船は15秒で対岸に到達することがわかります。

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