数学IIで学ぶ恒等式の問題について解説します。この問題では、式x²-x=a(x-3)²+b(x-3)+cがxについての恒等式となるように定数a、b、cを求める方法を詳しく説明します。まずは問題文を確認し、どのように解くべきかを順を追って解説していきます。
恒等式とは
恒等式とは、変数の値にかかわらず常に成り立つ等式のことを指します。この問題では、xの値によらず成り立つ等式になるように定数a、b、cを求めます。恒等式を解く際には、式を展開して同じ形式に揃えることが重要です。
問題の式を展開する
まずは、右辺の式a(x-3)² + b(x-3) + cを展開します。まず(x-3)²を展開すると、(x-3)² = x² – 6x + 9 になります。これを使って式を展開します。
a(x-3)² = a(x² – 6x + 9) = ax² – 6ax + 9a
b(x-3) = b(x – 3) = bx – 3b
したがって、右辺の式は次のように表されます。
a(x-3)² + b(x-3) + c = ax² – 6ax + 9a + bx – 3b + c
左辺と右辺を比較する
次に、左辺x² – xと右辺ax² – 6ax + 9a + bx – 3b + cを比較します。恒等式であるため、x²の係数、xの係数、定数項をそれぞれ比較して一致させる必要があります。
x²の係数は左辺1、右辺aですので、a = 1となります。
xの係数は左辺-1、右辺-6a + bですので、-6a + b = -1 となります。a = 1を代入すると、-6 + b = -1 より、b = 5 となります。
定数項は左辺0、右辺9a – 3b + cですので、9a – 3b + c = 0 となります。a = 1, b = 5を代入すると、9 – 15 + c = 0 となり、c = 6 となります。
定数a、b、cの値を求める
以上の計算から、a = 1, b = 5, c = 6 となります。したがって、この問題の解は、定数a、b、cがそれぞれ1、5、6であることが分かります。
まとめ
この問題では、x² – x = a(x-3)² + b(x-3) + cという恒等式の両辺を展開し、同じ形に合わせて定数a、b、cを求めました。恒等式を解くためには、式を展開し、同じ項を比較することがポイントです。これを繰り返すことで、他の問題も解けるようになります。
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