微分の学習において、極値を求める問題は重要なテーマです。特に、関数が微分不可能な点で極値を取る場合については注意が必要です。今回は、y=x²-4|x|+5という関数を例に、微分不可能な点で極値が取られる理由を解説します。
極値の定義と微分の関係
極値とは、ある点で関数の値がその近傍で最大または最小になる点を指します。極値の判定には、関数が滑らかであることが前提となります。通常、極大値や極小値を求める方法として微分を使用し、その点で微分係数が0になることを確認します。
微分係数が0であることが必要条件となりますが、十分条件ではありません。微分係数が0の点で、前後の符号が変化する場合にのみ極値が成立します。
微分不可能な点と極値
問題の関数y=x²-4|x|+5を見てみましょう。この関数はx=0で微分不可能です。絶対値関数が含まれているため、x=0で右側と左側の傾きが異なり、微分係数が定義できません。
しかし、x=0での関数の振る舞いをよく観察すると、x=0の近くでは、関数の値が減少した後、増加することがわかります。つまり、x=0で極大値が取られます。この場合、微分ができない点でも極値を取ることがあるのです。
解釈の確認: 微分係数の符号と極値の関係
質問者が挙げた解釈は基本的に正しいです。微分係数が0になる点では、前後で符号が変わる場合に極値を取りますが、符号が変わらない場合は極値とは言えません。
また、微分不可能な点でも、前後で微分係数の符号が変わる場合、その点で極値が取られることがあります。x=0のような微分不可能な点では、微分係数自体を求めることはできませんが、グラフを見て前後の傾きが変わることを確認することで、極値が取られると理解できます。
実際の計算: y=x²-4|x|+5の極値
y=x²-4|x|+5の関数を使って具体的に極値を求めると、x=±2で極小値1、x=0で極大値5が得られます。x=0で微分不可能ですが、グラフを確認するとx=0で極大値が成立していることが分かります。
まとめ: 微分不可能な点でも極値が取れる理由
関数が微分不可能な点であっても、その点で極値が取られることがあります。この場合、微分係数が定義されていないため、符号の変化を直接確認することはできませんが、グラフを通じて極値を確認することができます。
極値の定義をしっかり理解することで、微分の問題に対する解釈が深まり、より確実に解答できるようになるでしょう。
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