sin xの微分を求める問題で、最初に式を(x+h)−x/hという形にしてしまうことがあります。これは微分の定義を使って求める方法ですが、誤解が生じることもあります。この記事では、微分の定義を正しく使用して、sin xの微分を求める手順を解説します。
微分の定義を理解する
微分の基本的な定義は、次のようになります。
f'(x) = lim(h → 0) [(f(x+h) – f(x)) / h]
これは、関数f(x)の微分を、hが0に近づくときの差分商を使って求める方法です。この定義を使用して、sin xの微分を求める方法を説明します。
sin xの微分を求める手順
sin xの微分を求めるために、微分の定義に基づいて以下の計算を行います。
f(x) = sin x として、微分の定義に代入すると、次のようになります。
f'(x) = lim(h → 0) [(sin(x+h) – sin(x)) / h]
次に、この式を展開していきます。
sin(x+h)を展開する
sin(x+h)は、三角関数の加法定理を使って展開できます。加法定理により、次のように変形できます。
sin(x+h) = sin x * cos h + cos x * sin h
この式を微分の定義に代入すると、次のようになります。
f'(x) = lim(h → 0) [(sin x * cos h + cos x * sin h – sin x) / h]
ここで、sin xは定数なのでまとめて整理します。
微分の計算と結果
上記の式をさらに簡単にすると、次のようになります。
f'(x) = lim(h → 0) [sin x * (cos h – 1) / h + cos x * sin h / h]
それぞれの項に対して、hが0に近づくときの極限を計算します。
1つ目の項について、lim(h → 0) [(cos h – 1) / h] = 0 となり、2つ目の項について、lim(h → 0) [sin h / h] = 1 となります。
したがって、最終的に求める微分は。
f'(x) = cos x
まとめ
sin xの微分を求める際、微分の定義を用いて計算を行うことで、正しく求めることができます。結果として、sin xの微分はcos xであることがわかります。最初に(x+h)−x/hの形にしてしまう誤りは、微分の定義を正しく理解することで解消されます。
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