今回は、中学2年生の数学でよく出題される「四分位範囲」についての問題を解説します。特に、データに1つの値を加えたときに四分位範囲がどのように変わるかを理解することが重要です。
問題の理解とデータの整理
問題文には、10人の生徒が10点満点の小テストを受け、9人の得点が与えられています。データは以下の通りです。
3, 4, 6, 6, 6, 8, 8, 9, 10
さらに、もう1人の生徒の得点「a点」を加えると、四分位範囲が3点になるという条件があります。この問題では、四分位範囲が3点になるような「a」の値を求めることが求められています。
四分位範囲とは?
四分位範囲とは、データの分布を四等分したときの、第3四分位数(Q3)と第1四分位数(Q1)の差を指します。簡単に言うと、データの上位25%と下位25%を分ける範囲を示す指標です。四分位範囲を求めるためには、まずデータを昇順に並べ、第1四分位数(Q1)と第3四分位数(Q3)を計算します。
四分位範囲の計算方法
問題では、「a」の値を加えたときの四分位範囲が3点になることを求められています。まず、現在与えられているデータにおいて、Q1とQ3を求めます。
1. 与えられたデータ:3, 4, 6, 6, 6, 8, 8, 9, 10
2. Q1(第1四分位数)は、データの下位25%を示し、中央値よりも小さいデータの中央値です。Q3(第3四分位数)は、データの上位25%を示し、中央値よりも大きいデータの中央値です。
データの順番に並べたとき、Q1は4、Q3は8になります。したがって、四分位範囲は8 – 4 = 4点です。
「a」の値が四分位範囲に与える影響
次に、「a」の値を加えたときに四分位範囲が3点になるようにするために、どのように「a」を決定するかを考えます。四分位範囲が3点になるためには、Q1とQ3の差を3点に調整する必要があります。
例えば、a = 5の場合、Q1とQ3がそれぞれ4と7に調整されると、四分位範囲は7 – 4 = 3点となります。さらに、a = 9の場合も同様に、Q1とQ3を調整して四分位範囲が3点になります。
ただし、a = 10の場合は、Q1とQ3の差が3点になるように調整することができるため、a = 10も解答に含まれます。
まとめ
この問題では、四分位範囲を使って「a」の値を特定する方法を学びました。与えられたデータと条件をもとに、四分位範囲が3点になるように「a」を調整することが求められました。最終的に、aの値として考えられるのは5、9、10の3つです。
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