化学の小テスト問題の解き方と解説: 中和反応を理解しよう

サイエンス

化学の小テストで出題された問題について、解き方や考え方を詳しく解説します。特に中和反応に関する問題で困っている方に向けて、いくつかの例題を挙げて、どのように解いていくかを説明します。

問題1: 1.0mol/L塩酸100mLを完全に中和するのに水酸化ナトリウムは何g必要か

この問題では、塩酸(HCl)と水酸化ナトリウム(NaOH)の中和反応を扱います。反応式は次の通りです。

HCl + NaOH → NaCl + H2O

まず、塩酸のモル数を計算します。モル濃度(mol/L)と体積(L)を使って計算できます。

モル数 = 1.0 mol/L × 0.100 L = 0.1 mol

次に、水酸化ナトリウムのモル数は塩酸と1:1の比率で反応するため、必要なモル数も0.1 molです。水酸化ナトリウムのモル質量は40 g/molなので、必要な質量は。

質量 = モル数 × モル質量 = 0.1 mol × 40 g/mol = 4.0 g

問題2: 0.20mol/Lの硫酸5.0molを中和するのに必要な0.20mol/Lの水酸化ナトリウムは何mLか

硫酸(H2SO4)と水酸化ナトリウム(NaOH)の反応式は次の通りです。

H2SO4 + 2NaOH → Na2SO4 + 2H2O

この反応では、硫酸1molに対して水酸化ナトリウム2molが必要です。したがって、0.20mol/Lの硫酸5.0molを中和するためには、必要な水酸化ナトリウムのモル数は。

0.20 mol/L × 5.0 mol × 2 = 2.0 mol

次に、水酸化ナトリウムのモル濃度が0.20mol/Lなので、必要な体積は。

体積 = モル数 ÷ 濃度 = 2.0 mol ÷ 0.20 mol/L = 10 L = 10,000 mL

問題3: 水酸化カルシウムの1.85gを中和するのに必要な2.0mol/Lの塩酸は何mLか

水酸化カルシウム(Ca(OH)2)と塩酸(HCl)の反応式は次の通りです。

Ca(OH)2 + 2HCl → CaCl2 + 2H2O

まず、水酸化カルシウムのモル質量は74.1 g/molですので、1.85gのモル数は。

モル数 = 1.85 g ÷ 74.1 g/mol = 0.025 mol

反応式から、水酸化カルシウム1molに対して2molの塩酸が必要です。したがって、必要な塩酸のモル数は。

0.025 mol × 2 = 0.050 mol

次に、塩酸のモル濃度が2.0mol/Lなので、必要な体積は。

体積 = モル数 ÷ 濃度 = 0.050 mol ÷ 2.0 mol/L = 0.025 L = 25 mL

問題4: 標準状態で5.6Lのアンモニアを水に溶かして250mLとした。この水溶液の10mLを中和するのに必要な0.10mol/Lの塩酸は何mLか

アンモニア(NH3)と塩酸(HCl)の反応式は次の通りです。

NH3 + HCl → NH4Cl

まず、標準状態(STP)で5.6Lのアンモニアのモル数を計算します。標準状態では、1molの気体は22.4Lの体積を占めるので。

モル数 = 5.6 L ÷ 22.4 L/mol = 0.25 mol

この0.25molのアンモニアを水に溶かして250mLの水溶液を作った場合、アンモニアの濃度は。

0.25 mol ÷ 0.250 L = 1.0 mol/L

この水溶液の10mL(0.010L)を中和するために必要な塩酸のモル数は。

モル数 = 1.0 mol/L × 0.010 L = 0.01 mol

最後に、0.10mol/Lの塩酸を使ってこの0.01molのアンモニアを中和するために必要な体積は。

体積 = モル数 ÷ 濃度 = 0.01 mol ÷ 0.10 mol/L = 0.1 L = 100 mL

まとめ

中和反応に関する問題は、モル濃度やモル数、反応式を理解することで解くことができます。それぞれの問題において、必要な情報を整理し、公式に基づいて計算を行うことが解法の鍵となります。これらのステップを踏んでいけば、テストでも安定して良い結果を出せるでしょう。

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