定積分における絶対値の計算方法と分割積分の理解

高校数学

定積分の計算において、絶対値を含む式の処理は少し難解に感じることがあります。特に絶対値を含んだ関数を分割して計算する際、積分範囲や符号に関する判断が重要です。ここでは、絶対値を含む式の積分を分割して解く方法とその理由について解説します。

絶対値を含む関数の積分の基本

絶対値関数を定積分で扱う際、まず関数の中身が正か負かを考え、その区間ごとに分けて計算を行う必要があります。例えば、f(x) = |g(x)|という関数がある場合、g(x)が正であればf(x) = g(x)、g(x)が負であればf(x) = -g(x)として計算を行います。

問題の解法: |x² – x – 2|の積分

質問の式、∮[3→0] |x² – x – 2|dxの場合、まずx² – x – 2の因数分解を行います。x² – x – 2 = (x – 2)(x + 1)です。この関数が正か負かを区別するために、x = -1とx = 2で関数の符号が変わることを確認します。

次に、この関数が正となる区間と負となる区間に分けて計算します。0 ≤ x < 2の範囲ではx² - x - 2が負、2 ≤ x ≤ 3の範囲ではx² - x - 2が正となります。これにより、積分を2つに分けて計算します。

積分範囲の変更と符号の変化

質問で挙げられているように、0 ≤ x < 2の範囲においては、x² - x - 2が負の値を取ります。したがって、|x² - x - 2|は-(x² - x - 2)と考えることができます。この時、積分式は∮[0→2] -(x² - x - 2)dxに変換され、符号が逆転して計算が行われます。

この操作を行う理由は、絶対値関数が負の値を取る区間では、その絶対値を取るために式にマイナスを掛ける必要があるからです。この方法で、負の部分を正に変換して計算を進めることができます。

分割積分の重要性とその理由

絶対値を含む関数の積分では、関数の符号が変わる区間で積分範囲を分けることが非常に重要です。積分範囲ごとに関数の符号を適切に扱わないと、計算結果が誤ってしまいます。特に、絶対値関数の積分を行う場合、その区間ごとの符号を確認し、適切に式を変更してから計算を行うことが求められます。

まとめ

定積分における絶対値の計算は、符号の変化に注目して区間ごとに分割して行う方法が基本です。x² – x – 2のような式で絶対値を扱う場合、まず関数の符号を調べ、それに基づいて積分範囲を分けて計算を行います。この方法を理解することで、より複雑な積分問題にも対応できるようになります。

コメント

タイトルとURLをコピーしました