ある高校の生徒構成に関する問題で、全校生徒のうち3年女子生徒がどれだけの割合にあたるかを求める計算が出題されました。問題文には「全校の生徒数」という表現がありますが、計算では一部の層(女子生徒)を経由しています。この表現が引き起こす混乱と計算の流れについて、詳しく解説します。
問題文の整理と計算フロー
問題文には、まず「全校生徒のうち5/12が男子生徒である」とあります。これをもとに全校生徒の人数は12を基準に考え、男子は5/12、残りの7/12が女子生徒という構成になります。次に、女子生徒のうち、3/14が3年生女子であると示されています。
この情報を使って計算を進めると、女子生徒のうち3年生女子の割合は、7/12 × 3/14 となり、全校生徒に対しての3年女子の割合は1/8となります。数学的には問題ありませんが、言語的な表現に違和感があります。
「全校の生徒数」という表現と数学的な母数の変化
問題文では「全校の生徒数」という言葉が使われているものの、その後の計算では“女子生徒”という一部の層に関して計算が行われています。このため、「全校の生徒数」という表現が数学的には適切でないと感じる人が多いのも理解できます。
数学的に見ると、「全校の生徒数」を母数にした計算は、女子生徒の割合(7/12)を使い、その中で3年女子生徒の割合(3/14)を求める形になります。このように、一度女子生徒全体を基準にして計算を行ってから、全校生徒の割合を求めるという方法が取られているのです。
問題文の言語的な表現と数学的な意味のずれ
問題文にある「全校の生徒数」という表現は、実際には「全校生徒のうち、女子生徒に関する割合」を基に計算を行っているため、若干の混乱を招く可能性があります。特に、「全校の生徒数」という言葉が一貫して使われていると、問題を解く際に母数が変わったことを認識しづらいのです。
このような表現が問題になるのは、数学の計算で言うところの「分母の変更」がきちんと説明されていないためです。女子生徒の割合を使うことによって、計算は女子生徒全体を基準にした割合となり、その結果が全校生徒の割合として求められるのです。
問題文の表現を改善する方法
もし問題文をより明確にするのであれば、「全校生徒のうち、女子生徒のうち3年生女子が何人いるか」という表現に変えることが有効です。このように、最初から「女子生徒を基準にした割合」という形で示せば、計算がより直感的に理解できるでしょう。
また、計算過程においても、母数の変更がどこで行われているかを明示することで、混乱を避けることができます。具体的には、「女子生徒全体を基準にした割合を求め、その後全校生徒の割合に変換する」と説明すれば、より分かりやすくなります。
まとめ:言語表現の重要性と数学的な正確さ
問題文における「全校生徒数」という表現が数学的な計算と合致しない部分があり、計算の流れを理解しづらくしていることがわかりました。適切な表現を使うことで、計算の流れがよりスムーズになり、誤解を避けることができます。
この問題から学べることは、数学的な計算においては言語表現の重要性です。正確な表現を使用することで、問題がより明確になり、計算過程が理解しやすくなります。
コメント