行列とベクトルの掛け算:行列 × ベクトル = 行列が成立する場合

大学数学

線形代数において、行列とベクトルの掛け算はよく見かけますが、「行列 × ベクトル = 行列」という式が成立することがあるのか、という疑問を持つこともあります。この記事では、この式が成立する条件と具体例について解説します。

行列とベクトルの掛け算の基本

まず、行列とベクトルの掛け算の基本的な考え方について確認しましょう。行列Aとベクトルvの積は、次のように計算されます。

A × v = w

ここで、Aはm×nの行列、vはn次元のベクトル、wはm次元のベクトルです。この計算では、行列Aの各行とベクトルvの対応する要素を掛け合わせて、結果を加算します。通常、行列×ベクトルの積はベクトルとなります。

行列 × ベクトル = 行列の条件

「行列 × ベクトル = 行列」という式が成立するのは特定の条件下でのみです。実際には、行列とベクトルの掛け算の結果が再び行列になるためには、ベクトルが行列と同じ次元を持つ必要があります。

例えば、Aが2×2行列で、vが2次元ベクトルの場合、A × vは2次元ベクトルとなり、行列にはなりません。しかし、特定の操作を加えることで、行列とベクトルの掛け算で行列が得られる場合があります。

具体例:行列 × ベクトル = 行列

例えば、次のような具体例を考えてみましょう。

A = [[1, 2], [3, 4]]

v = [1, 0]

この場合、行列Aとベクトルvの掛け算は次のように計算されます。

A × v = [[1, 2], [3, 4]] × [1, 0] = [1×1 + 2×0, 3×1 + 4×0] = [1, 3]

結果として、[1, 3]というベクトルが得られ、これは行列ではなくベクトルです。このように、行列とベクトルの掛け算は通常、ベクトルを得る操作です。

行列 × ベクトルで行列を得る場合

ただし、特別な状況や拡張操作を行うことで、行列とベクトルの掛け算で行列が得られる場合があります。例えば、行列の中にベクトルを含む特殊な操作を行ったり、行列の次元を調整する場合などです。

また、行列の列ベクトルを使って行列を再構成するなど、別の方法で計算を行うことがありますが、基本的には行列とベクトルの掛け算で結果が行列になることは稀です。

まとめ

通常、行列とベクトルの掛け算はベクトルを結果として得る操作です。しかし、特定の条件下では、行列とベクトルの掛け算によって行列が得られる場合があります。このような場合は、次元や操作方法を理解し、適切に計算を進めることが重要です。

コメント

タイトルとURLをコピーしました