インバータ式加圧給水ポンプの絶縁抵抗測定と故障原因について

工学

インバータ式加圧給水ポンプの絶縁抵抗測定におけるエラーや故障について、技術的な観点からその原因と対処方法を探ります。特に、絶縁抵抗測定に使用する電圧や方法が与える影響について、疑問を解決するための解説を行います。

絶縁抵抗測定の基本とその重要性

絶縁抵抗測定は、電気設備が正しく機能するために非常に重要です。特にポンプや制御盤のような設備では、絶縁不良が故障や火災の原因となるため、定期的な測定が必要とされています。一般的には、絶縁抵抗計で設定された基準電圧を使用して、機器の絶縁状態を確認します。

しかし、測定に使用する電圧や測定方法により、機器の動作に影響を与える可能性があるため、正しい手順と適切な機器の取り扱いが求められます。

絶縁抵抗測定時に過電圧が影響する理由

絶縁抵抗測定時に、使用する電圧がポンプやその制御基板に過大な影響を与えることがあります。特に、250Vの絶縁抵抗計で測定を行うと、定格200Vの機器に対して過電圧がかかり、これが基板に故障を引き起こす原因となることがあります。

技術基準においても、使用する電圧が機器の定格電圧を超えないようにすることが推奨されており、過電圧の影響で機器が壊れるリスクが高まることを考慮する必要があります。

測定時の主幹ブレーカの取り扱いについて

主幹ブレーカを切らずに分電盤から絶縁抵抗測定を行うことは、設計や運用上の不適切な方法となる場合があります。特に、ポンプやその制御部品に影響を与えたくない場合は、機器を適切に遮断した状態で測定を行うべきです。ブレーカを切らずに測定することで、機器に不必要な電圧がかかり、故障の原因となることがあります。

メーカーの取扱説明書に従って、正しい方法で測定を行うことが重要です。製品によっては、特定の端子台やモーター単体での測定が推奨されています。

ポンプ盤の初期不良の可能性

一台のポンプだけが故障した場合、絶縁抵抗測定が直接の原因でない可能性もあります。特に製造から5年経過したポンプ盤であれば、初期不良や他の要因による故障の可能性も考慮する必要があります。

頻繁に故障が発生する場合、そのポンプ盤に設計や製造上の問題があるかもしれません。そのため、故障が発生した原因を慎重に調査し、適切な対処を行うことが重要です。

まとめ

インバータ式加圧給水ポンプの絶縁抵抗測定においては、使用する電圧や測定方法に細心の注意を払い、過電圧をかけないようにすることが重要です。また、測定時には主幹ブレーカを適切に切ることが推奨されます。さらに、頻繁に故障が発生する場合は、絶縁抵抗測定のせいだけでなく、ポンプ盤の初期不良などの他の要因も考慮する必要があります。

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