高校数学I:(1 − √2 + √3)(1 + √2 − √3)の有理化手順を詳しく解説

高校数学

高校数学Iの問題で、「(1 − √2 + √3)(1 + √2 − √3)を有理化せよ」という問題がよく出題されます。有理化とは、分母や式の中に無理数(√2や√3など)が含まれている場合に、それを有理数(整数や分数)に変換する手法です。この記事では、この問題を有理化する手順を詳しく解説します。

有理化の基本的な考え方

有理化を行う目的は、無理数を含んだ式を簡単に扱えるようにすることです。特に、分母に無理数が含まれている場合、無理数を取り除くことで計算が楽になります。今回の問題では、分母に無理数が現れることはありませんが、式全体を有理化する方法を理解しておくことが重要です。

無理数の有理化には、通常「共役な式を使う」という方法を使います。共役な式とは、例えば (a + b) と (a – b) のように、符号が逆の2つの式です。この方法を使うと、無理数が消えることがあります。

式の展開と有理化

まず、与えられた式 (1 − √2 + √3)(1 + √2 − √3) を展開してみましょう。この式を展開するために、分配法則を使います。

  • (1 − √2 + √3)(1 + √2 − √3)
  • = 1×(1 + √2 − √3) − √2×(1 + √2 − √3) + √3×(1 + √2 − √3)

これを順番に計算すると、次のような結果になります。

  • 1×(1 + √2 − √3) = 1 + √2 − √3
  • − √2×(1 + √2 − √3) = − √2 − 2 + √6
  • + √3×(1 + √2 − √3) = + √3 + √6 − 3

この式をすべて足し合わせると。

  • 1 + √2 − √3 − √2 − 2 + √6 + √3 + √6 − 3

同じ項をまとめると。

  • 1 − 2 − 3 + (√2 − √2) + (−√3 + √3) + (√6 + √6)
  • = −4 + 2√6

有理化の完成形

したがって、(1 − √2 + √3)(1 + √2 − √3) を展開した結果は、−4 + 2√6 となります。これを有理化するために、式の中に現れた無理数(√6)を処理します。

今回は無理数がすでに数式の一部として現れた形になっていますが、通常、有理化を行う際には分母に現れた無理数を取り除くために、その共役を掛け算します。この場合は有理化というよりも、式の簡略化が行われた形です。

まとめ

「(1 − √2 + √3)(1 + √2 − √3)」の有理化は、式を展開して計算することで、最終的に簡単な形に変換できます。この問題のポイントは、分配法則を正確に使って展開し、同じ項をまとめることです。高校数学でよく出題される展開と有理化の基本的な技術を理解することができました。

コメント

タイトルとURLをコピーしました