イデアルの理解:R[x,y]におけるIの性質と生成元について

大学数学

この問題では、2変数多項式環R[x, y]におけるイデアルIの性質について問われています。特に、IがR[x, y]のイデアルとなるかどうか、そしてその生成元が{x², xy, y²}であるかどうかを確認することが求められています。この記事では、イデアルの定義を再確認し、Iがイデアルであるかどうか、またその生成元について詳細に解説します。

イデアルの基本的な定義

イデアルとは、環における特定の部分集合で、その環の元との積に関して閉じている部分集合のことを指します。具体的には、R[x, y]の部分集合Iがイデアルであるためには、次の2つの条件を満たす必要があります。

  • 任意のa, b ∈ Iについて、a + b ∈ I(加法について閉じている)
  • 任意のa ∈ I、r ∈ R[x, y]について、ra ∈ I(環の元との積について閉じている)

これにより、Iがイデアルであるかどうかを確認するには、この2つの条件を満たすかどうかをチェックする必要があります。

問題の整理:Iの定義

問題では、イデアルIが次のように定義されています。

I = {Σ[i,j]a[i,j]x^iy^j | i+j≧2} ∪ {0}

ここで、a[i,j]はRの元であり、i, jは整数です。この定義は、i + j ≧ 2となる項を含む多項式全てを集めた集合です。この部分集合がR[x, y]のイデアルであるかを確認します。

Iがイデアルであることの確認

Iがイデアルであるかを確認するためには、まず加法について閉じているかどうかを確認します。すなわち、i + j ≧ 2の条件を満たす任意の2つの多項式を足し合わせたとき、その結果が再びi + j ≧ 2となることを示さなければなりません。

また、次に環の元との積についても閉じているかを確認します。R[x, y]の任意の元とIの任意の元との積が再びIの元になることを確認する必要があります。

生成元が{x², xy, y²}であるかの確認

次に、Iの生成元が{x², xy, y²}であるかどうかを確認します。Iがこれらの生成元によって生成されるイデアルであるためには、任意のIの元がx², xy, y²を使った線形結合で表せる必要があります。

具体的には、i + j ≧ 2を満たす任意の多項式がx², xy, y²の組み合わせとして書けることを確認します。この確認が取れれば、生成元として{x², xy, y²}が正しいことがわかります。

実例を使った確認

具体的に、例えばx²やxy、y²が含まれる多項式がIに含まれていることを示すとともに、これらの生成元による線形結合で他の多項式が表せることを確認します。例えば、x² + xyやxy + y²などの多項式がIに含まれ、それらが生成元の線形結合として表現できることをチェックします。

まとめ

イデアルIがR[x, y]のイデアルであることを確認するためには、加法と積に関して閉じていることを示す必要があります。また、生成元として{x², xy, y²}が成り立つかどうかを確認するためには、これらの元を使ってi + j ≧ 2を満たす任意の多項式が表現できることを確認する必要があります。このように、イデアルとその生成元を理解することで、R[x, y]のイデアルについての深い理解が得られます。

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