多項式の因数分解は、数学でよく出てくる問題の一つです。特に高次の式の因数分解は、適切なアプローチを取ることが重要です。この記事では、x^4 + 3x^3 – 5x^2 – 3x + 4 の因数分解方法と、その中でP(x)のxをどのように探すかについて解説します。
因数分解の基本的なアプローチ
因数分解の基本的な手法としては、まずは式が一次式や二次式である場合の因数分解法を考えます。しかし、x^4のような高次の多項式の場合、最初に試すべき方法は「有理数解定理」や「因数分解の公式」を使用することです。
有理数解定理を利用するためには、最初に定数項と最高次の係数を確認し、それらの公約数を基にxの値を代入していきます。この方法によって、解を絞り込むことができます。
有理数解定理を使ったP(x)のxの探し方
有理数解定理を使うとき、まずは多項式の定数項と最高次の係数を確認します。x^4 + 3x^3 – 5x^2 – 3x + 4 では、定数項が+4、最高次の係数が+1です。
有理数解定理によれば、xの有理数解は定数項の約数(±1, ±2, ±4)と最高次の係数の約数(±1)の商になります。このため、x = ±1, ±2, ±4 のいずれかの値が候補となります。
xの値を代入して解を探す
次に、候補となる値を順番に多項式に代入してみます。
- x = 1 を代入すると、1^4 + 3(1)^3 – 5(1)^2 – 3(1) + 4 = 0 となり、x = 1 は解であることがわかります。
- 同様に、x = -1, x = 2, x = -2, x = 4, x = -4 を代入しても解にはならないことがわかります。
したがって、x = 1 が有理数解となります。
因数分解の具体的な手順
x = 1 が解であることがわかったので、次に(x – 1) を因数として取り出します。このためには、x^4 + 3x^3 – 5x^2 – 3x + 4 を (x – 1) で割る方法を使います。
多項式の割り算を行うと、(x – 1) で割った結果、商が x^3 + 4x^2 – x – 4 となります。これをさらに因数分解します。
商の因数分解
商である x^3 + 4x^2 – x – 4 を再度因数分解します。まず、再度有理数解定理を使ってxの解を探します。
x = 1 を代入すると、1^3 + 4(1)^2 – 1 – 4 = 0 となり、x = 1 が再び解となります。
したがって、x^3 + 4x^2 – x – 4 は (x – 1)(x^2 + 5x + 4) に因数分解できます。
最終的な因数分解
最終的に、x^4 + 3x^3 – 5x^2 – 3x + 4 の因数分解は次のようになります。
x^4 + 3x^3 – 5x^2 – 3x + 4 = (x – 1)²(x² + 5x + 4)
まとめ
x^4 + 3x^3 – 5x^2 – 3x + 4 の因数分解は、まず有理数解定理を使ってx = 1が解であることを見つけ、その後の因数分解を進めることで最終的に (x – 1)²(x² + 5x + 4) に到達しました。多項式の因数分解では、解の候補を代入して確かめることが非常に重要なステップです。
コメント