英文を正しく理解するためには、構文の分析が欠かせません。今回は「Even from far away, the smoke emitted from the factory chimney could be seen.」という文を例に、構造を詳しく解説していきます。
全体の構造:受動態の文
この文の基本構造は 主語 + 助動詞 + 受動態の動詞 です。具体的には次のようになります。
the smoke ... could be seen
つまり「煙は見ることができた」という意味の受動文であり、主語は「the smoke」、述語動詞は「could be seen(見ることができた)」です。
副詞句「Even from far away」の役割
文頭の「Even from far away」は副詞句で、「たとえ遠く離れていても」という意味を加えています。文全体の状況や条件を補足する働きがあります。
この副詞句は文頭に来ていますが、文末に置いても意味は変わりません。
The smoke emitted from the factory chimney could be seen, even from far away.
関係詞なしの過去分詞「emitted from the factory chimney」
「the smoke」に続く「emitted from the factory chimney」は、過去分詞による後置修飾です。これは関係代名詞とbe動詞が省略された形で、以下のような文を簡略化しています。
the smoke which was emitted from the factory chimney
つまり「工場の煙突から排出された煙」という意味になります。
主節の詳細:could be seen のニュアンス
「could be seen」は canの過去形の受動態で、「見ることができた」という意味です。受動態なので、見る主体は明示されていませんが、「人々が」や「誰かが」という暗黙の主語が想定されています。
例:From the hill, the city lights could be seen.(丘から街の明かりが見えた)
例文の再構築で理解を深める
この文を構文ごとに分けると、以下のような構成になります。
文の部分 | 文法的機能 |
---|---|
Even from far away | 副詞句(状況・場所を表す) |
the smoke | 主語 |
emitted from the factory chimney | 過去分詞の後置修飾 |
could be seen | 助動詞 + 受動態(述語) |
まとめ:この文の構造のポイント
この英文は比較的シンプルながら、次のような文法事項が含まれています。
- 受動態:「be seen」で「見られる」
- 過去分詞による後置修飾:「emitted from the factory chimney」
- 副詞句:「Even from far away」が文全体の状況を補足
このような構造を理解しておくと、英文読解力や英作文力の向上につながります。
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