エンタルピー計算の基本と問題の解法:化学反応におけるエンタルピー変化の求め方

化学

エンタルピーの計算は化学反応のエネルギー変化を理解するために非常に重要です。今回は、エンタルピーの計算における問題を解くための方法を解説し、与えられた式を使ってエンタルピーを求める手順を紹介します。

エンタルピーとは

エンタルピー(H)は、物質の熱エネルギーを表す量で、化学反応におけるエネルギーの変化を示します。エンタルピー変化は、反応物と生成物のエンタルピーの差として求められ、化学反応が吸熱反応か発熱反応かを判断する際に使います。

エンタルピーの変化(ΔH)は、次のように計算されます。

ΔH = H(生成物) – H(反応物)

問題の内容

問題では、以下の2つの反応式が与えられています。

  • ① C + 1/2 O₂ → CO₂ (ΔH = -394 kJ)
  • ② CO + 1/2 O₂ → CO₂ (ΔH = -283 kJ)

ここで、問題の問いは、「反応①と反応②を使って、C + 1/2 O₂ → COのエンタルピーを求める方法」です。

反応式の引き算によるエンタルピー変化の計算

反応式の引き算でエンタルピーを求める方法は、化学反応の熱力学的計算においてよく使われます。今回の問題では、反応①から反応②を引くことで、C + 1/2 O₂ → COのエンタルピーを求めることができます。

反応①から反応②を引く手順は次の通りです。

  • 反応①:C + 1/2 O₂ → CO₂ (ΔH = -394 kJ)
  • 反応②:CO + 1/2 O₂ → CO₂ (ΔH = -283 kJ)
  • 反応① – 反応② = (C + 1/2 O₂ → CO₂) – (CO + 1/2 O₂ → CO₂)

反応式の引き算によって、CO₂がキャンセルされ、最終的に次の反応式が得られます。

C + 1/2 O₂ → CO

エンタルピー変化は次のように計算されます。

ΔH = -394 kJ – (-283 kJ) = -394 kJ + 283 kJ = -111 kJ

1/2 O₂のエンタルピーはどうなるのか?

質問にあった「1/2 O₂やO₂の残りの半分のエンタルピーはどうなるのか?」についてですが、これは反応式を引き算することで解決できます。引き算を行うことで、O₂は反応式においてキャンセルされます。

反応①と反応②では、O₂は両方の反応式に含まれているため、引き算を行うとO₂は消え、最終的にC + 1/2 O₂ → COのエンタルピーを求めることができます。

まとめ

エンタルピー計算において、反応式の引き算を利用することで、必要なエンタルピー変化を求めることができます。問題で示された反応式を引き算することで、目的の反応のエンタルピーを簡単に計算できます。

この方法は化学反応の熱力学を理解する上で非常に有用で、エネルギー変化を把握するための基本的な技術となります。

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