今回は、広義積分 ∫[0->π/2] log(sinx) dx の絶対収束を示す方法について解説します。この問題は、log関数を含む積分の収束性について理解を深めるための重要な課題です。
積分の形式と問題の設定
まず、問題の積分式は以下のように与えられています。
∫[0->π/2] log(sinx) dx
この積分は、関数 log(sinx) を [0, π/2] の区間で積分するものです。問題では、この積分が絶対収束することを示すことが求められています。
絶対収束とは?
絶対収束とは、積分区間の端点で発散することなく、積分が収束することを意味します。ここでは、log(sinx) が区間 [0, π/2] の端点で発散しないことを確認し、その結果、この積分が絶対収束することを示します。
log(sinx) の特性
log(sinx) 関数の特性を理解するために、まずsinx が0に近づくときの挙動を見てみましょう。x = 0 で sin(x) が 0 になるため、log(sinx) は x = 0 に近づくと負の無限大に発散します。しかし、log(sinx) の発散が積分の収束にどのように影響するのかを調べます。
具体的には、xが0に近づくとき、sin(x) ≈ x となるため、log(sinx) ≈ log(x) となります。これを使って、xが0に近づく部分での積分の収束性を調べます。
積分の解析
問題となる積分の発散の具合を確認するために、x = 0 付近で積分を近似します。log(sinx) ≈ log(x) であることを利用し、次の積分式を考えます。
∫[0->ε] log(x) dx
ここで、ε は非常に小さい値です。この積分が収束するかどうかを調べることが、この問題の核心となります。
収束の確認
積分 ∫ log(x) dx の解析を行います。解法として、積分の結果を求めると、log(x) の積分は x log(x) – x という形になります。これを0からεまで計算すると、εが0に近づくとき、この積分は収束することがわかります。
したがって、積分 ∫[0->π/2] log(sinx) dx は絶対収束することが確認されます。
まとめ
今回は、広義積分 ∫[0->π/2] log(sinx) dx の絶対収束を示す方法を解説しました。sin(x) の特性を利用して、log(sinx) が0に近づく際の挙動を確認し、その結果として積分が収束することがわかりました。このような問題は、積分の収束性を確認する際に非常に重要です。
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