水酸化カルシウムと塩酸の中和反応を用いて、水酸化カルシウムの質量を求める問題を解いてみましょう。中和滴定を行い、消費した塩酸の体積から水酸化カルシウムの質量を求める方法をステップバイステップで解説します。
問題の整理
まず、問題の条件を整理しましょう。塩酸のモル濃度は0.16mol/Lであり、25mL(0.025L)の塩酸が中和に使用されました。この時、反応に関与する水酸化カルシウムのモル数を求め、それを使って水酸化カルシウムの質量を求めるのが目的です。
中和反応の式
水酸化カルシウム(Ca(OH)₂)と塩酸(HCl)の反応式は次の通りです。
Ca(OH)₂ + 2HCl → CaCl₂ + 2H₂O
この反応式から、1モルの水酸化カルシウムが2モルの塩酸と中和することがわかります。
必要な計算手順
塩酸のモル数を求め、そこから水酸化カルシウムのモル数を求めます。
1. 塩酸のモル数を求めます。モル濃度(mol/L)と体積(L)を使って計算します。
モル数 = モル濃度 × 体積
塩酸のモル数 = 0.16mol/L × 0.025L = 0.004mol
2. 反応式から、水酸化カルシウムのモル数を求めます。1モルの水酸化カルシウムに対して2モルの塩酸が反応するので、水酸化カルシウムのモル数は塩酸のモル数の半分です。
水酸化カルシウムのモル数 = 0.004mol ÷ 2 = 0.002mol
水酸化カルシウムの質量を求める
水酸化カルシウム(Ca(OH)₂)のモル質量は、以下のように計算できます。
Ca(OH)₂のモル質量 = 40 + (2 × 16) + (2 × 1) = 74g/mol
水酸化カルシウムの質量はモル数とモル質量を掛け合わせて求めます。
質量 = モル数 × モル質量
質量 = 0.002mol × 74g/mol = 0.148g
まとめ
したがって、この反応において使用された水酸化カルシウムの質量は0.148gです。中和滴定を使って、モル数を求め、モル質量を掛け合わせることで簡単に計算できます。このような計算は、化学反応の理解を深めるのに非常に役立ちます。
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