掛け算の順番と行列の掛け算:なぜ順番を変えてもいいのか?

算数

算数や数学の授業で、「掛け算の順番はなぜ変えてもいいのか?」という質問を受けることがあります。この質問は一見簡単そうですが、行列の掛け算などを考えるとその理由や背景が少し難しく感じることもあります。この記事では、掛け算の順番を変えてもよい理由や、行列の掛け算における順番変更について解説します。

1. 掛け算の順番を変えても良い理由

掛け算は「交換法則」と「結合法則」を満たすため、順番を変えても結果は同じです。交換法則とは、順番を入れ替えても掛け算の結果が変わらないというものです。たとえば、2 × 3 = 3 × 2 のように、掛け算の順番を変えても結果が同じになるのはこの法則のおかげです。

また、結合法則も重要です。結合法則は、掛け算をどの順番で行っても結果が変わらないという法則です。たとえば、(2 × 3) × 4 と 2 × (3 × 4) の場合、どちらでも結果は同じになります。

2. 行列の掛け算での順番の違い

行列の掛け算では、掛け算の順番を変えることができません。行列の掛け算は交換法則が成り立たないため、AB ≠ BA の場合が多いです。つまり、行列の掛け算では順番を変えると結果が変わってしまうのです。

たとえば、行列Aと行列Bを掛けた結果と、その逆の順番で掛けた結果が異なることがあります。このため、行列の掛け算では順番に注意を払う必要があります。

3. 具体的な実例

例えば、整数の掛け算では次のように順番を変えても同じ結果になります。

  • 3 × 5 = 5 × 3 = 15

しかし、行列の場合、次のように順番を変えると結果が異なります。

  • 行列A = [[1, 2], [3, 4]], 行列B = [[5, 6], [7, 8]]
  • AB = [[19, 22], [43, 50]]
  • BA = [[23, 34], [31, 46]]

この例からもわかるように、行列の掛け算では順番が重要であることがわかります。

4. まとめ

掛け算の順番が変わる理由は、交換法則と結合法則が適用されるからです。しかし、行列の掛け算ではこれらの法則が成り立たないため、順番に注意が必要です。算数や数学の基本的な法則を理解することで、さまざまな問題に対応できるようになります。

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