二酸化炭素の酸素原子の質量を求める問題で、なぜ酸素の原子量を16にしなければならないのかという疑問について、今回はその理由を解説します。この記事では、問題の背景を理解し、どのように計算を進めるべきかを詳しく説明します。
酸素原子の原子量はなぜ16か?
まず、化学における原子量とは、元素1モルの質量(単位はg/mol)を示す値です。酸素の原子量が16である理由は、酸素の元素記号「O」の1モル(6.022 × 10²³個の酸素原子)あたりの質量が16gに相当するからです。
ここで重要なのは、酸素分子O₂の分子量が32g/molという点です。ですが、この問題では単体の酸素原子を扱っているため、酸素原子の質量を考える際にはその原子量16を使用します。
問題の解き方:二酸化炭素の質量と酸素原子の計算
問題文では、6.6gの二酸化炭素(CO₂)に含まれる酸素原子の数と質量を求めるものです。CO₂は1分子に2個の酸素原子を含んでいるため、まず二酸化炭素のモル質量を求め、その中に含まれる酸素の質量を計算します。
二酸化炭素(CO₂)のモル質量は、炭素(C)が12g/mol、酸素(O)が16g/mol×2なので、モル質量は12g + 32g = 44g/molです。この44gは1モルのCO₂の質量です。
酸素の質量を求めるための計算式
次に、問題に与えられた6.6gの二酸化炭素から酸素の質量を求めます。まず、6.6gのCO₂は何モルに相当するかを計算します。6.6g ÷ 44g/mol = 0.15molとなります。
次に、1モルのCO₂に含まれる酸素は2モル分であるため、0.15molのCO₂には0.15mol × 2 = 0.3molの酸素が含まれています。酸素原子の質量を求めるためには、酸素の原子量16を使い、0.3molの酸素に含まれる質量を求めます。0.3mol × 16g/mol = 4.8gです。
酸素原子の数を求めるための計算
次に、4.8gの酸素に含まれる酸素原子の数を求めます。アボガドロ定数(6.022 × 10²³個/mol)を使用して、1モルの酸素が6.022 × 10²³個の酸素原子を含むことがわかっています。
したがって、0.3molの酸素には0.3mol × 6.022 × 10²³個/mol = 1.8066 × 10²³個の酸素原子が含まれていることになります。
まとめ
このように、二酸化炭素に含まれる酸素原子の質量を求める問題では、酸素原子の原子量16を使用して計算を進めます。酸素分子の分子量32g/molとは異なり、酸素原子に関してはその質量は16g/molとなります。計算を通じて、問題に示された質量や原子数を正確に求めることができます。
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