電験3の問題において、直流電圧の極板間の電位変化に関する問題はよく出題されます。今回は、直流電圧を使用した極板間の電位に関する問題を解く際のアプローチ方法と、重要な着眼点について詳しく解説します。
直流電圧による極板間の電位変化
問題では、極板aと極板bが与えられ、極板bは接地されているとあります。直流電圧が極板aに印加され、極板間の電位がどう変化するかが問われています。この場合、電位の変化は距離に対して反比例するかどうかが問われています。
まず、基本的な前提として、直流電圧を使った場合、電位は一定の空間でどのように変化するかを理解する必要があります。特に、電場がどのように働くか、また距離との関係について確認していきましょう。
電場の計算式と極板間の電位
直流電圧の影響を受ける電場は、通常均等に分布します。電場Eは、電位Vと距離dの関係から次のように表されます。
V = E × d
この式において、Vは電位、Eは電場、dは距離です。これから分かるように、電位は距離に対して直接的に比例することがわかります。つまり、距離が増すと電位も増加するのです。
反比例の誤解と正しい理解
問題文には、「極板間の電位は、極板aからの距離に対して反比例で変化するか?」という質問がありましたが、これは誤解です。電位が反比例で変化するということは、距離が増えるにつれて電位が減少することを意味します。しかし、直流電圧における電位変化は、距離が増えることで電位も増加することが基本です。
反比例するのは、電場Eの強さの方であり、電場は距離に対して逆比例することが理解されます。従って、極板間の電位は距離に対して反比例することはないという結論になります。
具体例を使って理解を深める
実際に例を挙げてみましょう。もし、直流電圧が10Vのとき、極板aと極板bの距離が1cmの場合、電場Eは10V/cmとなります。そして、距離が2cmに増加すると、電場Eは依然として10V/cmとなり、電位は20Vになります。このように、電位は距離に対して直接的に比例するため、反比例することはないことが確認できます。
このような具体的な計算を通じて、直流電圧における電位変化の理解が深まります。
まとめ:電位変化に関する正しい理解
直流電圧を使った問題では、電位が距離に対して反比例することはありません。むしろ、電位は距離に対して比例して増加します。問題を解く際には、電場と電位の関係をしっかりと理解し、どのような法則が適用されるかを確認することが重要です。
電験3の問題では、このような基本的な原理を理解し、適切な計算を行うことで、解答への道筋が見えてきます。反比例の誤解を解消し、直流電圧の問題をスムーズに解けるようになりましょう。
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