楕円の方程式の求め方:2点からの距離の和が定まっている場合

高校数学

高校数学の問題でよく出てくる楕円の方程式の求め方。特に、「2点A(-3, 1)B(3, 1)からの距離の和が10である楕円」を求める問題は、楕円の定義を理解していないと難しく感じるかもしれません。この記事では、その求め方をステップバイステップで解説します。

楕円の定義とは?

楕円とは、2つの焦点からの距離の和が一定である点の軌跡として定義されます。このため、焦点がどこにあるか、そしてその距離の和がどのように定まっているかが重要な要素になります。

式で表すと、楕円の方程式は次のようになります。焦点が (F1, F2) にある楕円の場合、任意の点P (x, y) について、距離の和が定数であることが特徴です。すなわち、|PF1| + |PF2| = 2a という関係が成り立ちます。この式に基づいて、楕円の方程式を求めます。

与えられた問題の焦点と距離の和を理解する

この問題では、焦点A(-3, 1)と焦点B(3, 1)からの距離の和が10である楕円を求めることが目的です。まず、この2点A(-3, 1)とB(3, 1)が楕円の焦点であり、その距離の和が10であることから、式に代入するための値が得られます。

焦点AとBの間の距離は、|A – B| で計算できます。具体的には、√{(3 – (-3))^2 + (1 – 1)^2} = √{6^2} = 6 となり、焦点間の距離は6です。そして、この距離の和が10であるため、2a = 10 となり、a = 5 となります。

楕円の方程式を求めるための準備

次に、楕円の方程式を求めるためには、焦点間の距離と、距離の和を用いてその半長軸 (a) と半短軸 (b) を求める必要があります。

まず、焦点AとBの間の距離は6であり、a = 5が求まりました。楕円の方程式の定義に基づき、a² − b² = c² という式を使います。ここで、cは焦点から中心までの距離です。

焦点AとBの中点が楕円の中心になります。A(-3, 1)とB(3, 1)の中点は、(0, 1) です。したがって、楕円の中心は(0, 1) となります。

最終的な楕円の方程式

ここまでの情報を基に、楕円の方程式を求めることができます。楕円の方程式は次の形になります。

[(x – h)² / a²] + [(y – k)² / b²] = 1

ここで、(h, k) は楕円の中心であり、a は半長軸、b は半短軸です。中心が(0, 1) であり、a = 5 と求めましたので、この式に代入していきます。

また、b²は、a² − c² で求めることができます。cは焦点間の距離の半分である3です。したがって、b² = 5² − 3² = 25 − 9 = 16 となり、b = 4です。

最終的に求める楕円の方程式は、次のようになります。

[(x – 0)² / 5²] + [(y – 1)² / 4²] = 1

これが、与えられた条件から求めた楕円の方程式です。

まとめ:楕円の方程式を求める手順

楕円の方程式を求めるためには、まず焦点の位置と距離の和を理解することが重要です。その後、焦点間の距離を基に半長軸と半短軸を求め、最終的に楕円の方程式を導きます。この問題を通じて、楕円の基本的な定義と方程式の求め方をしっかりと押さえておきましょう。

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