ニュートン法における収束次数の求め方:漸化式の解析と収束速度

大学数学

ニュートン法を用いて数値解法を行う場合、収束速度は非常に重要な要素です。今回は、漸化式を利用したニュートン法における収束次数pを求める方法について解説します。この手法は、数値解析の分野で特に重要です。

漸化式の設定と問題の確認

まず、与えられた漸化式を確認しましょう。

x[k+1] = x[k] – (cos(x[k]) – x[k]^2) / (-sin(x[k]) – 2x[k])

ここで、x[0] = 0.5が与えられています。この漸化式は、ニュートン法に基づく数値解法の一形態で、次の値を求めるために前回の値x[k]を使っています。

ニュートン法とは?

ニュートン法は、非線形方程式の解を数値的に求める手法です。基本的には、次の式を使用します。

x[k+1] = x[k] – f(x[k]) / f'(x[k])

この式では、f(x)は解を求めたい関数、f'(x)はその導関数です。ニュートン法は、初期値からスタートして、解に収束する過程を反復的に行います。

収束速度と収束次数p

収束速度を表すために、x[k]が解αに収束する過程で、次の関係が成り立つと仮定します。

|x[k+1] – α| = C|x[k] – α|^p

ここで、Cは定数、pは収束次数です。この式は、x[k]が解αに収束する速度を示しており、pの値が収束速度の速さを決定します。pが1より大きい場合、解に対する収束速度は速く、pが1に近い場合は遅いことを意味します。

収束次数pの計算

ニュートン法の場合、収束次数pは通常、2次の収束を示すことが多いですが、具体的にこの漸化式においてpを計算するためには、まず関数f(x) = cos(x) – x²とその導関数f'(x) = -sin(x) – 2xを分析する必要があります。

この場合、x[k]がαに収束する時、次のように近似できます。

|x[k+1] – α| ≈ C|x[k] – α|²

したがって、この場合の収束次数pは2であることがわかります。これは、ニュートン法が2次の収束性を持っているためです。

実際の計算と確認

実際に、この収束次数を計算するためには、十分に大きなkについて、x[k+1]とx[k]の差を計算し、その差がどのように小さくなっていくかを調べます。この場合、実際の計算により、収束が2次であることを確認できます。

まとめ

ニュートン法を用いた漸化式における収束次数pを求める問題では、まず関数とその導関数を分析し、収束過程を確認することが重要です。今回の漸化式では、収束次数は2であり、ニュートン法が2次収束性を持つことを示しています。

収束次数pが2であることがわかると、解が非常に速く収束することが確認できます。このように、数値解析における収束速度の理解は、解法の効率を評価するうえで不可欠な要素です。

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