不等式を解く問題で、特に絶対値が含まれている場合は少し戸惑うことが多いかもしれません。この記事では、絶対値を含む不等式の解法について、3つの具体的な問題を例に解説します。
問題1: 1 < |3X + 1| ≤ 4
この問題では、絶対値の不等式を解くために、まず絶対値を外す必要があります。絶対値の不等式は、以下の2つのケースに分けて解きます。
- 3X + 1 ≥ 0 の場合: 1 < 3X + 1 ≤ 4
- 3X + 1 < 0 の場合: -4 ≤ 3X + 1 < -1
それぞれのケースを順番に解いていきます。
ケース1: 3X + 1 ≥ 0 の場合
1 < 3X + 1 ≤ 4 を解くために、1を引きます。
- 1 – 1 < 3X ≤ 4 - 1
- 0 < 3X ≤ 3
- 0 < X ≤ 1
したがって、このケースでは X の範囲は 0 < X ≤ 1 です。
ケース2: 3X + 1 < 0 の場合
-4 ≤ 3X + 1 < -1 を解くために、1を引きます。
- -4 – 1 ≤ 3X < -1 - 1
- -5 ≤ 3X < -2
- -5/3 ≤ X < -2/3
したがって、このケースでは X の範囲は -5/3 ≤ X < -2/3 です。
最終的な解
上記の2つの範囲を組み合わせると、解は以下のようになります。
- -5/3 ≤ X < -2/3 または 0 < X ≤ 1
これが問題1の解です。
問題2: |X – 2| < 3 - 2X
次にこの不等式を解きます。まず絶対値の不等式を分けます。
- X – 2 < 3 - 2X の場合
- -(X – 2) < 3 - 2X の場合
ケース1: X – 2 < 3 - 2X の場合
この不等式を解くために、まず X を左側に、定数を右側に移動します。
- X + 2X < 3 + 2
- 3X < 5
- X < 5/3
したがって、このケースの解は X < 5/3 です。
ケース2: -(X – 2) < 3 - 2X の場合
これを解くために、まず負号を分配します。
- -X + 2 < 3 - 2X
- -X + 2X < 3 - 2 - 2
- X > -1
したがって、このケースの解は X > -1 です。
最終的な解
両方の解を組み合わせると、X > -1 かつ X < 5/3 です。したがって、解は
- -1 < X < 5/3
これが問題2の解です。
問題3: |2X| + |X – 3| < 4
この問題も絶対値を含んでいるため、ケースごとに分けて解きます。まずは、絶対値の中身が正または負かによって3つのケースを考えます。
- 2X ≥ 0 且つ X – 3 ≥ 0 の場合
- 2X ≥ 0 且つ X – 3 < 0 の場合
- 2X < 0 且つ X - 3 < 0 の場合
ケース1: 2X ≥ 0 且つ X – 3 ≥ 0 の場合
この場合、絶対値を外して次のように解きます。
- 2X + (X – 3) < 4
- 3X – 3 < 4
- 3X < 7
- X < 7/3
したがって、このケースの解は X < 7/3 です。
ケース2: 2X ≥ 0 且つ X – 3 < 0 の場合
この場合は、2X + -(X – 3) < 4 という形になります。
- 2X – X + 3 < 4
- X + 3 < 4
- X < 1
したがって、このケースの解は X < 1 です。
ケース3: 2X < 0 且つ X - 3 < 0 の場合
この場合は、-2X + -(X – 3) < 4 という形になります。
- -2X – X + 3 < 4
- -3X < 1
- X > -1/3
したがって、このケースの解は X > -1/3 です。
最終的な解
この3つの解を組み合わせると、最終的な解は以下のようになります。
- -1/3 < X < 1
これが問題3の解です。
まとめ
これらの問題を解くためには、絶対値を含む不等式の特性を理解し、ケースごとに分けて解くことが重要です。各ケースを順番に解くことで、最終的な解が得られます。ぜひ、この方法を使って他の絶対値を含む不等式にも挑戦してみてください。
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