数学2:関数の関係式と式変形についての解説

高校数学

数学2で出てくる関数の関係式の問題において、適切な式変形と考察を行うことは非常に重要です。今回は、関数f(x)とg(x)が満たす関係式「x³f(x) = (x-1)g(x)」に基づいて、(1) a+b+cの値を求め、(2) cをaのみの式で表す問題を解説します。特に、式変形における注意点や「x-1」の消去に関する疑問についても解説します。

問題の設定と関数の表現

まず、関数f(x)とg(x)は次のように表されています。

  • f(x) = ax² + bx + c
  • 関係式:x³f(x) = (x-1)g(x)
  • g(1) = 1

この関係式から、問題の解決に向けての手順が始まります。最初に、x=1を代入することで得られる情報を利用して、a+b+cの値を求めます。

(1) a+b+cの値を求める

関係式x³f(x) = (x-1)g(x)にx=1を代入してみます。まず、f(1)の値を求める必要があります。f(x)はf(x) = ax² + bx + cですので、x=1を代入して、f(1) = a(1)² + b(1) + c = a + b + cとなります。

次に、x=1を代入して関係式を調べると、右辺はg(1)が1であるため、(x-1)g(x)は0になります。したがって、x³f(x)の値も0になることがわかります。つまり、f(1) = 0です。このことから、a + b + c = 0とわかります。

(2) cをaのみの式で表す

次に、cをaのみの式で表すために、まず(1)の結果からb=-c-aという式を得ます。これを使って関係式を変形していきます。

関係式x³f(x) = (x-1)g(x)において、f(x) = ax² + bx + cを代入します。すると、次のようになります。

x³{ax² + bx + c} = (x-1)g(x)

ここで、b = -c – aを代入して、式は次のようになります。

x³{ax² - (c + a)x + c} = (x-1)g(x)

次に、(x-1)を展開し、x-1を左辺に移動させると、次のように整理できます。

(x-1)(ax⁴ - cx³) = (x-1)g(x)

この時、(x-1)が両辺に現れているため、x ≠ 1の時に(x-1)で割ることができます。x = 1で割ることはできませんが、x ≠ 1の範囲であれば問題なくこの操作ができます。

x-1が消える理由

x-1を消す操作について疑問が生じるかもしれません。重要な点は、(x-1)が両辺に共通して現れている場合、x ≠ 1の範囲であれば割り算しても問題がないということです。

x = 1で割ることはできませんが、x ≠ 1であれば、左辺の(x-1)と右辺の(x-1)をキャンセルすることができます。これにより、最終的にg(x)がax⁴ – cx³の形で表され、g(1) = 1を利用して計算を進めることができます。

まとめ

数学2の問題において、関数の関係式を解くためには、適切な式変形と前提条件を理解することが重要です。今回の問題では、x=1を代入することで得られた情報を使い、a+b+cの値を求め、cをaのみの式で表すことができました。

また、「x-1」の消去に関しては、x ≠ 1の範囲で割り算が可能であることを理解することが重要です。これらの基本的な操作を身につけることで、数学の問題に取り組む際に役立つでしょう。

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