建築物の基礎型枠には、一般的に木材や鋼材が使われますが、現場の状況に応じてスタイロフォームを型枠材として使用することがあります。特に、既設の基礎との空きが小さい場合、合板では取り外しが困難になることがあるため、スタイロフォームを利用する方法が有効です。この記事では、スタイロフォームの使用方法、種類の選定、そして取り外しに関する注意点について解説します。
スタイロフォーム型枠の特徴と利点
スタイロフォームは、軽量でありながら強度もあり、断熱材としても知られています。しかし、断熱目的ではなく型枠として使用する場合、その特徴を活かしてスムーズに施工を進めることができます。
スタイロフォームの最大の利点は、取り外しが容易であることです。従来の木製型枠と異なり、スタイロフォームは柔軟性があり、取り外しが簡単であるため、狭い空間でも適切に作業が行えます。また、スタイロフォームは軽量で取り扱いやすく、作業の効率化にも寄与します。
スタイロフォームの種類と選定方法
スタイロフォームにはいくつかの種類があり、選定時には基礎型枠としての用途に合ったものを選ぶ必要があります。主に、以下の点を考慮して選定します。
- 圧縮強度: 基礎の荷重を支えるため、圧縮強度が十分に高いスタイロフォームを選ぶことが重要です。
- 耐水性: 基礎は湿気にさらされるため、耐水性のあるスタイロフォームを選ぶことで、型枠材が水分で劣化するのを防ぎます。
- 厚さ: 基礎の設計に合わせて適切な厚さのスタイロフォームを選ぶことで、型枠としての機能を最大限に活かすことができます。
これらの特性を基に、現場で求められる強度や耐久性に合ったスタイロフォームを選定することが重要です。
スタイロフォーム型枠の施工方法
スタイロフォームを型枠として使用する際の施工方法は、通常の木製型枠とほとんど変わりませんが、いくつかのポイントを押さえる必要があります。
まず、型枠として使用するスタイロフォームを基礎の形状に合わせてカットします。スタイロフォームは切断が簡単で、現場の仕様に合わせやすいです。その後、適切に配置し、鉄筋などと併用して固定します。この時、スタイロフォームがずれたり変形したりしないよう、しっかりと固定することが重要です。
スタイロフォームの取り外しについて
スタイロフォームを型枠として使用する場合、最も気になる点は「取り外し」です。通常、スタイロフォームは取り外しが簡単な素材ですが、コンクリートの硬化後、固まった型枠を取り外す際には少し注意が必要です。
スタイロフォームは、基本的に取り外さなくても問題ないことが多いですが、コンクリートとの密着部分を確保するために、少しだけ取り外しが必要になることもあります。スタイロフォームを型枠材として使用する場合、外周部分を少し取り除くことで、きれいに仕上げることができます。
まとめ
スタイロフォームは、狭い空間でも取り扱いやすく、施工の効率を高めるための有効な型枠材です。選定時には圧縮強度や耐水性を重視し、施工方法を工夫することで、よりスムーズに作業を進めることができます。さらに、スタイロフォームは取り外しが容易であり、特に既設の基礎との空きが小さい現場において非常に有用です。適切なスタイロフォームの選定と施工を行うことで、効率的で高品質な基礎工事を実現することができます。
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