お米の脂肪酸度が高くなる原因と栽培期間中の対策

お米の脂肪酸度は、酸化が進むとともに高くなり、保管状態や保管期間によって大きく影響されます。しかし、稲刈り後すぐに乾燥調整をしたにも関わらず脂肪酸度が高かった場合、いくつかの要因が考えられます。本記事では、脂肪酸度が高くなる原因と、その対策について解説します。

お米の脂肪酸度とは

お米の脂肪酸度は、お米に含まれる脂質が酸化することによって生じる酸化物質の濃度を示します。脂肪酸度が高くなると、お米の品質が低下し、風味や食感にも影響を与えます。通常、酸化はお米の保管状態や保管期間に大きく関係しています。

酸化が進む原因としては、高温や湿気の多い環境が挙げられますが、栽培中の管理や収穫後の乾燥処理も影響を及ぼすことがあります。

脂肪酸度が高くなる原因：収穫前の管理と乾燥調整

質問にあるように、稲刈りから10日もたたないお米で脂肪酸度が高くなることは不思議に思えるかもしれません。しかし、いくつかの要因が関与している可能性があります。例えば、稲刈りの半月前に行われた落水が影響している可能性があります。

稲刈り前に水を抜く「落水」は、米の熟成度や品質に影響を与える重要な作業ですが、落水が早すぎると、乾燥後のお米の品質が不安定になることがあります。水分が適切に調整されなかった場合、乾燥時に過剰な湿気を含んだままお米が残ることがあり、これが酸化を引き起こす原因となることがあります。

乾燥調整の重要性と脂肪酸度の抑制

乾燥調整は、収穫後のお米の品質を保つために非常に重要です。適切な乾燥処理を行わないと、お米内部の水分量が均等に調整されず、脂肪酸度が高くなる原因となります。

収穫後、できるだけ早くお米を乾燥させることが基本ですが、乾燥温度が高すぎたり、乾燥時間が短すぎると、お米の品質が低下します。理想的には、温度と湿度を慎重に管理し、均一に乾燥させることで、脂肪酸度の上昇を抑えることができます。

栽培期間中に脂肪酸度を抑える方法

栽培期間中に脂肪酸度を上げないためには、適切な管理とタイミングが重要です。特に、落水のタイミングや水管理が大きなポイントとなります。

稲の生育において、適切な水管理を行い、稲刈り前の落水を遅らせることで、米粒の成熟度を安定させることができます。また、肥料や農薬の使用も、過剰にならないように管理し、栄養バランスを整えることが、脂肪酸度を抑えるために有効です。

まとめ

お米の脂肪酸度が高くなる原因としては、収穫後の乾燥調整や栽培中の水管理が大きく影響します。特に、稲刈り前の落水や乾燥処理が不適切だと、脂肪酸度が高くなることがあります。栽培期間中に脂肪酸度を抑えるためには、適切な水管理と乾燥調整が重要です。これらを適切に行うことで、高品質なお米を作ることができます。