学校で学ぶ数学や理科、英語などの学問が年々難しくなると言われる中、なぜか自分には逆に簡単に感じることがある。特に、応用問題や証明の問題が理解しやすく、基礎よりもむしろ応用の方が楽だと感じることが多い。このような不思議な感覚が生まれる理由について、学習のメカニズムを掘り下げてみましょう。
学習の進化と認知スタイルの関係
学年が上がるごとに勉強内容が「簡単」になると感じる人がいます。これにはいくつかの理由が考えられます。一つは、自分の認知スタイルが学びやすい内容を無意識に選び取っている可能性があるという点です。例えば、基礎を学ぶ過程で「理解するためのフレームワーク」が構築され、その後の学習に応用できることが増えていくため、難しい内容もすぐに理解できるようになる場合があります。
具体的には、数学で言うと、初めて数ℹ︎の証明を学んだ際、難しさを感じたとしても、それを乗り越えることで、数Aのような応用問題の方がむしろ容易に感じることがあります。これは、初期の学習で基礎をしっかりと定着させ、その後の学習でフレームワークを活用して理解を深めたためです。
認知スタイルと情報の受け取り方
また、質問者が述べたように、「必要性のない情報は覚えられない」と感じるのは、認知スタイルの一部です。人は自分にとって有益な情報をすぐに取り入れる傾向があります。これは、「情報処理の効率」を最大化しようとする脳の働きによるものです。
このタイプの学習者は、実際に使う場面を想定して学んだ内容を理解し、記憶に残りやすいという特徴があります。逆に、すぐに使う予定のない情報は記憶しづらいため、必要性が高いと感じる内容から優先的に学ぶ傾向があるのです。
学びやすさと難易度の相対性
さらに、学問の難易度は相対的であり、前提知識や学習の進み具合によって大きく変わることがあります。例えば、高校数学の応用問題は、中学で学んだ知識を基に進めるため、自然とスムーズに理解できる場合があります。
その一方で、基礎がしっかりと理解されていない場合、同じ問題でも難しく感じることがあります。質問者が感じたように、学年が上がるにつれて、単に新しい問題に取り組んでいるという感覚が、難しさを減少させる要因となることもあります。
思考スタイルと学習の進化
質問者が挙げた「応用問題から基礎を理解するタイプ」といった特徴も、思考スタイルによるものです。このタイプの人は、抽象的な理論よりも具体的な問題を解くことで理解を深める傾向があります。
例えば、数学の定理や公式を「何のために使うのか?」といった具体的な背景を学びながら進めることで、後に理論的な理解が深まりやすくなります。これは、概念を理解するよりも、実際に使うシーンをイメージすることで脳がより効率的に処理しやすくなるためです。
まとめ
学習の進行とともに「簡単に感じる内容」が増える理由は、認知スタイル、学習方法、そして実践的な経験の積み重ねに起因しています。必要性を感じる情報から自然と学んでいくこと、また、抽象的な理解よりも具体的な問題を解くことで、より理解が深まるといった特徴が見られます。このような学びの方法を意識することで、今後の学習や仕事に役立てることができるでしょう。
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