線形計画問題を解く方法の一つにシンプレックス法があります。この手法は、最適解を見つけるために反復的に行う計算手順です。ここでは、シンプレックス法を使用して以下の最大化問題を解く手順を解説します。
問題の設定
与えられた最大化問題は以下のようになっています。
最大化:z = 40x + 30y
制約条件。
x + 2y ≤ 16x + y ≤ 93x + 2y ≤ 24x ≥ 0, y ≥ 0
シンプレックス法の準備
シンプレックス法を解くためには、まず制約条件を標準形に変換します。これにはスラック変数を追加して、すべての制約条件を等式にします。
制約条件にスラック変数を追加した形は次のようになります。
x + 2y + s₁ = 16x + y + s₂ = 93x + 2y + s₃ = 24
ここで、s₁, s₂, s₃はスラック変数です。
初期単体表の設定
次に、シンプレックス法で使用する初期単体表を作成します。目的関数と制約条件をこの表にまとめ、最適解を探します。
初期単体表は次のようになります。
| 変数 | z | x | y | s₁ | s₂ | s₃ | 右辺 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| z | -40 | -30 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
| x | 0 | 1 | 1 | 1 | 0 | 0 | 16 |
| y | 0 | 1 | 1 | 0 | 1 | 0 | 9 |
| s₁ | 0 | 3 | 2 | 0 | 0 | 1 | 24 |
シンプレックス法による解法
最初の単体表をもとに、シンプレックス法ではピボット操作を行い、最適解を見つけます。まずは、目的関数の係数が最も負の値を取る変数を選び、その変数のピボット行を決定します。
ここでは、最初にyを選択し、計算を進めます。ピボット行は、最小比を取る行に基づいて決定されます。このプロセスを繰り返し、最適解を見つけます。
最適解の導出
シンプレックス法による反復操作を進めると、最終的に次のような解が得られます。
最適解:
x = 6, y = 3, z = 240
したがって、目的関数の最大値は240です。
まとめ
シンプレックス法は、制約条件と目的関数が与えられた線形計画問題を解くための強力なツールです。この方法を使用することで、最適解を迅速に導き出すことができます。上記の問題では、シンプレックス法を使って、最大化問題の最適解を見つけました。手順をしっかり理解し、計算を進めることで、効率的に解決することができます。


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