化学反応式「CuO + H2 → Cu + H2O」における水素が還元剤として働く理由を理解するためには、反応物と生成物の酸化数の変化を分析することが重要です。特に、水素が還元剤としてどのように働くかについて詳しく解説します。
酸化と還元の基本的な概念
酸化還元反応では、酸化数が増加することを「酸化」、酸化数が減少することを「還元」と呼びます。反応式「CuO + H2 → Cu + H2O」では、銅(Cu)と水素(H2)が重要な役割を果たしています。
酸化数の変化を理解することで、どの物質が還元され、どの物質が酸化されているのかを明確にすることができます。
銅(Cu)の酸化数の変化
反応式において、CuO(酸化銅)の銅の酸化数は+2です。この銅(Cu)は、反応の結果として金属状態の銅(Cu)に変化します。金属銅(Cu)は酸化数が0なので、銅は還元されているといえます。
したがって、CuO → Cuの変化は、「銅が酸化数+2から0に変わる」過程であり、この過程で銅が還元されていることがわかります。
水素(H2)の酸化数の変化
次に、水素(H2)について考えます。水素分子(H2)は反応においてH2O(水)を生成します。水素分子の酸化数は0から+1に増加します。水素分子が水素イオン(H+)として反応し、水分子に取り込まれることで酸化数が変化します。
このように、水素分子(H2)の酸化数は0から+1に増えるため、水素は酸化されていることがわかります。水素が酸化されることで、その電子を供給し、銅が還元されることになります。
還元剤としての水素
水素が還元剤として働く理由は、水素が酸化されて電子を供給するためです。還元剤は、他の物質を還元するために自ら酸化されます。反応式「CuO + H2 → Cu + H2O」では、水素が電子を供給し、銅の酸化数を+2から0に変化させることで、銅が還元されます。
つまり、水素分子(H2)は反応において還元剤として働き、銅を還元する役割を果たします。
まとめ:水素は還元剤として働く理由
反応式「CuO + H2 → Cu + H2O」において、水素は還元剤として働きます。銅が酸化数+2から0に還元される過程で、水素分子が酸化され、電子を供給します。このように、酸化数の変化を理解することで、化学反応における還元剤と酸化剤の役割を明確にすることができます。
質問にある通り、銅の酸化数が+2から0になることが還元であり、水素の酸化数が0から+1になることが酸化であるため、理解は正しいといえます。
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