この問題では、サイコロを振って得られた目によって点Pを動かすというシナリオが与えられています。目の出方に応じて点Pは正または負の方向に移動します。このような問題での期待値の計算方法を解説し、質問者が感じている疑問に答えていきます。
1. 問題の理解と期待値とは
まず、期待値とは確率論における平均的な結果を表す値で、確率変数に対する加重平均を計算したものです。具体的に言うと、サイコロの振り方によって点Pがどれだけ移動するか、その平均を求めることが期待値の計算です。
この問題では、サイコロを3回振るというシンプルな設定ですが、動かす向きが異なる点に注意が必要です。サイコロの目が5以上であれば正の向きに2、5未満であれば負の向きに1だけ移動するというルールです。
2. サイコロの目と移動距離の関係
サイコロの目が5以上であれば正の方向に移動し、5未満であれば負の方向に移動します。この場合、サイコロの目が5以上になる確率は6面のサイコロであれば、5または6の目が出る確率なので、確率は2/6、つまり1/3です。
逆に5未満の目が出る確率は4/6、つまり2/3です。これに基づき、サイコロを3回振るたびに点Pがどのように動くのかを予測し、期待値を計算します。
3. 期待値の計算
問題の期待値計算には、まずサイコロの結果に基づく移動距離の期待値を求めます。各サイコロの結果に基づき移動する距離は以下のように計算できます。
- 5以上の目が出た場合: 2の移動(+2)
- 5未満の目が出た場合: 1の移動(-1)
これを用いて、3回のサイコロの結果に基づく移動を合計し、期待値を計算します。
4. 複数回のサイコロを振った場合の期待値
サイコロを3回振る場合、それぞれの回で点Pがどのように動くかを独立した確率変数として扱います。そのため、期待値は各回の期待値を合計したものとなります。
1回のサイコロの期待値は、正の方向に動く確率1/3に2を掛け、負の方向に動く確率2/3に-1を掛けた結果を足し合わせます。計算式は以下の通りです。
期待値 = (1/3) * 2 + (2/3) * (-1) = 2/3 – 2/3 = 0
これを3回繰り返すため、3回の期待値の合計は0です。つまり、このシナリオでは、3回のサイコロを振った結果、点Pの期待値は0となります。
5. まとめと注意点
この問題においては、サイコロを複数回振った場合の期待値を計算することが重要です。期待値は、各回のサイコロの結果に基づく移動を平均化することによって求めることができます。
質問者が提案したように、確率をすべて列挙して計算することも有効ですが、期待値の計算には確率の合計を上手く使うことが肝心です。この方法を使えば、他の複雑な状況でも期待値を簡単に求めることができます。
コメント