関数の変域を求める問題は、高校数学の基礎でありながら、しっかり理解することで応用力も高まります。この記事では、二次関数 y = ax² の変域について、x の範囲が -4 ≤ x ≤ 3 のとき、y の最小値・最大値から a と b の値を求める問題を例にして、丁寧に解説していきます。
問題の整理と目的
与えられた関数は y = ax²、x の変域は -4 ≤ x ≤ 3 です。そして y の変域は b ≤ y ≤ 24 となっています。
このとき、a の値と b の値を求めることが目標です。つまり、「a を求めてから最小値 b を確認する」流れになります。
最大値を使って a を求める
まず、y = ax² において、x の値が最大のときに y が最大になる、という性質を使います。x の範囲は -4 から 3 なので、それぞれ代入して確認してみましょう。
x = -4 のとき: y = a × (-4)² = 16a
x = 3 のとき: y = a × 3² = 9a
この2つを比べると、a が正なら x = -4 のときの方が大きくなり、最大値が y = 16a になります。そしてこの最大値が「24」であるという情報があるので、
16a = 24 より、a = 24 ÷ 16 = 3/2 となります。
最小値 b を求める
次に、同じ範囲内で y の最小値を求めます。二次関数 y = ax² は、a > 0 の場合、下に凸のグラフになるので、x = 0 付近が最小になります。
このときの x の範囲は -4 から 3。0 も範囲に含まれているので、x = 0 のときが最小値になります。
y = (3/2) × 0² = 0 です。つまり、b = 0 となります。
グラフで確認してみよう
グラフを書くとより理解しやすくなります。関数 y = (3/2)x² のグラフは、原点 (0, 0) を頂点とする放物線で、x の変域が -4 から 3 に制限されているため、その区間内での y の値の範囲を見ます。
x = -4 のとき y = 24(最大値)
x = 0 のとき y = 0(最小値)
この2点を含む y の範囲が 0 ≤ y ≤ 24、つまり b = 0 です。
まとめ
この問題では、次のように考えて a と b の値を求めました。
- 最大値が 24 になるように、x = -4 を代入して a を求めた → a = 3/2
- 最小値は x = 0 で y = 0 → b = 0
よって、答えは a = 3/2、b = 0 となります。二次関数の変域の問題は、グラフの形と頂点の位置を意識すると、スムーズに解けるようになります。
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