三角関数を学んでいると、特にcos関数で符号がどのように変わるのか、なぜマイナスがつくのかという疑問が生じることがあります。この記事では、cos関数にマイナス符号がつく理由を、三角関数の基本的な性質や幾何学的な視点から解説していきます。
三角関数と単位円の関係
三角関数は、単位円と密接に関係しています。単位円とは、半径が1の円を指し、この円上における角度と座標の関係から、cosやsinといった三角関数が導かれます。
cosθは、単位円上の点のx座標に相当します。このため、cosθは角度θが単位円上でどこに位置するかによって、その符号が決まります。
cos関数における符号の変化
角度が0度から360度まで変化するとき、cosθの符号はどう変化するのでしょうか?角度が0度から180度にかけて、x座標(cosθ)は正の値を取りますが、180度から360度にかけて、x座標は負の値を取ります。このため、cosθの値は、180度を越えるとマイナスになります。
例えば、cos(90°) = 0、cos(180°) = -1、cos(270°) = 0、cos(360°) = 1となり、180度を過ぎるとcosθが負の値に変わります。
具体的な例:cos関数の符号変化
次に、cos関数がなぜマイナスを取るのか、具体的な角度で見てみましょう。例えば、cos(270°)を考えます。270度は、単位円上で下側のy軸に相当する点にあたります。この点のx座標(cos(270°))は負の値です。
また、cos(3π/2)も同様にx座標が負となり、cos(3π/2) = -1となります。このように、単位円における角度の位置によって、cos関数の符号が決まるため、特定の角度でマイナス符号がつくことになります。
加法定理を使った符号の変化
加法定理を用いて三角関数を展開する際にも、cos関数の符号が重要な役割を果たします。例えば、cos(A + B)という形を展開する場合、次の加法定理を使用します。
- cos(A + B) = cosA * cosB – sinA * sinB
ここで重要なのは、cosA * cosB – sinA * sinBという項の中で、特に角度の値によっては符号が反転することです。例えば、Aが90度、Bが90度の場合、cos(90° + 90°)の計算では、cos(180°) = -1が登場します。
まとめ
cos関数にマイナス符号がつく理由は、単位円上での角度の位置に由来します。180度を超える角度では、単位円上でx座標が負になり、それがcos関数の値に反映されます。このような幾何学的な理解を深めることで、cos関数における符号の変化がより明確に理解できるようになります。
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