lim[x→∞](logx)/xというリミット問題を解く際には、場合分けを適切に行うことが重要です。この問題では、logxと√xを用いた式変形と、はさみうちの原理を活用して答えを導きます。この記事では、特にxの範囲における場合分けと、それぞれに対応する評価方法を詳しく説明します。
問題の設定と前提条件
まず、与えられた問題を確認します。問題は、lim[x→∞](logx)/xを求めるものです。x > 1 の範囲における評価は比較的簡単に行えますが、x < 1 の範囲についての評価が問題となります。
ここでは、logxと√xの関係を基にした場合分けを行い、特に「logx – √x < 0」という不等式を用いてリミットを計算する方法について詳述します。
x > 1 の場合
x > 1 の場合、logxは正の値を取ります。したがって、次の不等式が成立します。
0 < logx < √x (logx - √x < 0より)
これにより、(logx)/xは次のように評価できます。
0 < (logx)/x < 1/√x
lim[x→∞] 1/x = 0 から、はさみうちの原理を用いて、lim[x→∞] (logx)/x = 0 となります。
x = 1 の場合
x = 1 の場合、logx = 0 となるため、(logx)/x = 0 になります。このため、x = 1 においてもリミットの値は0です。
また、この結果から、logx/xは実数xにおいて連続関数であることが自明であることが確認できます。
0 < x < 1 の場合
次に、0 < x < 1 の範囲における評価を行います。この場合、logxは負の値を取ります。具体的には、logx < 0 となり、√xは正の値を取るため、次の不等式が成立します。
logx < 0 < √x
これを(1/x)と組み合わせることで、次のように評価できます。
(logx)/x < 0 < 1/√x
この場合、logx/xが0に収束することが確認できるため、結果としてlim[x→1-0] (logx)/x = 0 となります。
はさみうちの原理の適用
0 < x < 1 の範囲においても、(logx)/xが0に収束することを確認するためには、はさみうちの原理を適用することができます。具体的には、logx/xは常に0と1/√xの間に挟まれるため、lim[x→∞] (logx)/x = 0 となります。
まとめ
lim[x→∞] (logx)/xのリミット計算では、x > 1 の場合、x = 1 の場合、0 < x < 1 の場合で場合分けを行い、それぞれの範囲で適切に評価を行いました。最終的に、logx/xはすべてのxにおいて0に収束することが確認できました。また、はさみうちの原理を活用して、x < 1 の範囲でも同様の結論を導きました。
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